2011年1月の読書メーター

1月の読書メーター
読んだ本の数:2冊
読んだページ数:470ページ

海と毒薬 (新潮文庫)海と毒薬 (新潮文庫)
第二次大戦末期の九大付属病院での生体解剖実験を基本とし,日本人の罪と罰に対する意識について追求した一冊.2人の医学生を通したそれぞれの葛藤の描写は良かった.ただ,何故「日本人」がテーマになっているのかは最後まで理解できなかった.生体解剖を実施した教授の,ドイツ人である夫人を通して,神が見ているという意識のない日本人には,罰を前提としない罪の意識がないと主張したいのであろうが,倫理観を神のみに依存してしまう考え方が,これまでどんな歴史を作ってきたのかを考えれば,見方が一方的に過ぎるような気がする.
読了日:01月27日 著者:遠藤 周作
点と線 (新潮文庫)点と線 (新潮文庫)
社会派ミステリーの嚆矢として知られる一冊.列車時刻表を利用した緻密なアリバイトリックと,それに挑む捜査陣という話そのもの,人物描写は面白いと思うが,一方で,本格的なハウダニットと考えて読んでしまうと拍子抜けするだろう.現代的な感覚で言えば,最初に考えて当然という部分があり,だからこそ,却ってまさかこんな単純なトリックの訳ないだろうと思って読んでいたら,そのまさかだったという感じだ.ただ,アリバイの,ジグソーパズルのような整然さはある種美しさすらあり,その緻密な組み立ては素晴らしい.
読了日:01月25日 著者:松本 清張

読書メーター

この投稿にタグはありません。
  1. No Comments