2012年5月の読書メーター

5月の読書メーター
読んだ本の数:4冊
読んだページ数:1380ページ
ナイス数:16ナイス

草の上の朝食 (中公文庫)草の上の朝食 (中公文庫)
「プレーンソング」の続編.前作同様,いや,それ以上に何も起こらない.一応,主人公には恋人らしき人物は出来るし,そのせいか,前作よりも少しだけ主体的に物事に関わっているような気もするけど,それでもやっぱり,何も起こらない.と言うか,何気ない日々の中で,色々な事が実際にはあり,4人が5人に増えたことが窺えるのだけど,何もないように,相変わらずの彼らであり続けているということなのだろう.そして,相変わらずであり続けてくれるからこそ,そのゆっくり流れる時間を感じることが出来るのだろうなと思う.
読了日:05月31日 著者:保坂 和志
プレーンソング (中公文庫)プレーンソング (中公文庫)
保坂和志らしい何も起こらない,だからこその心地いい空気.海に行くのだって,猫に餌をあげるのだって,理由なんて要らない.「ぼく」は結局何がしたいんだよ.なんてことは,決して言ってはいけない.ただ,そうなっているだけなのだから.それが受け容れられるかどうかが読者になれるかどうかの分かれ目.ストーリーのなさという意味では同じだが,文体の癖がそれ程強くない分,「季節の記憶」よりも取っつきやすいかも.どうでもいいけど,よく比較の対象となる村上春樹共々早稲田OB.この二人,何と言うか早稲田キャラじゃないよね.
読了日:05月21日 著者:保坂 和志
酒と肴と旅の空 (光文社知恵の森文庫)酒と肴と旅の空 (光文社知恵の森文庫)
今回は池波正太郎のエッセイ集,ではなく,池波正太郎編の,著名作家等の料理や旅行に関わるエッセイをまとめたもの.それぞれに特徴があるが,やはり編者の意向が強いのか,これまでの池波エッセイと近い印象のものも少なくない.そんな中では,カレーと父親の記憶を絡めた向田邦子の「昔カレー」が秀逸.思い出は,思い出だからこそ美しい.
読了日:05月14日 著者:池波正太郎
百億の昼と千億の夜 (ハヤカワ文庫JA)百億の昼と千億の夜 (ハヤカワ文庫JA)
「果しなき流れの果に」と並び称される和製SFもう一つの極北.ということで読んでみた訳なのだが,これまた圧倒的な壮大さだ.前半で取り上げられたプラトン,悉達多,阿修羅王,イエスといった登場人物が未来において絡み合う後半という展開は実にドラマチック.東洋的無常観をバックボーンとした,宇宙や時の果てを求める物語,と言ってしまえば話は簡単なのかも知れないが,そんな単純なものでもなさそうだ.きちんと読み込むには,特に東洋の宗教,哲学に対する知識が相応に要求されそうで,私自身読み切れてるとは思えないのが残念.
読了日:05月07日 著者:光瀬 龍

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